本文
議会基本条例は、議会の果たすべき役割及び責任を明確にするとともに、市民の皆様に開かれた議会を実現するための積極的な情報公開や議会への市民参加の機会の拡充など、議会が取り組むべき基本的な事項や理念を謳うものとして、平成23年12月に制定しました。
この議会基本条例では、市民の皆様のご意見や社会情勢の変化等を捉え、必要に応じて検討・見直しすることを規定しておりますが、制定以来これまで検証・見直しを行っていなかったことを受け、昨年10月に、議長が議会運営委員会に対し、「議会基本条例の検証及び検証に伴う改正案の作成」を諮問し、検証を開始しました。
検証は、諮問を受けた議会運営委員会が中心となり進めましたが、専門家による研修会や、適宜、議員全体で議論する場を設けるなど、計9回の機会を通じて行いました。
その結果、次のような視点から見直しが必要であるという結論を得て、今回の改正に至りました。
1 制定から一定の期間が経過しており、本条例を、社会情勢の変化に伴う議会活動の多様化や市民ニーズの変容に対応させる必要がある。
2 条例の表現と本市議会が実践している取組みの内容とにずれが生じている現状や、より正確な表現が求められる箇所があり、是正の必要がある。
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日時 |
協議内容 |
- |
令和2年10月14日 |
議長が議会運営委員会に諮問 |
1 |
11月11日 |
専門家による議員研修会(全議員) |
2 |
11月17日 |
議会運営委員会 |
3 |
11月26日 |
議員協議会(全議員) |
4 |
12月 2日 |
議会運営委員会 |
5 |
12月14日 |
議会運営委員会 |
6 |
12月22日 |
議会運営委員会 |
7 |
令和3年 1月14日 |
議会運営委員会 |
8 |
1月25日 |
議員協議会(全議員) |
9 |
1月28日 |
議会運営委員会 |
- |
1月28日 |
議会運営委員会から議長に答申 |
- |
2月26日 |
令和3年第1回定例会において可決 |
検証結果の概要は、次のファイルをご参照ください。
検証の結果 [PDFファイル/250KB]
改正した箇所 |
改正の趣旨 |
災害時の議会対応 |
いつ起こるとも知れない大規模な災害が発生した場合においても、議会が議事・議決機関としての機能を的確に維持することができるよう、議会がとるべき対応を定めました。 |
公開する会議 |
議会が原則公開とする会議を明確に表すとともに、会議の運営上支障がないと認められる場合においては、あらゆる会議について公開に努めることを定めました。 |
議案等に対する賛否公表の義務付け |
議決の説明責任を果たすために、議案等に対する議員個人の賛否の意思表示の公表を義務付けました。 |
広聴活動の充実 |
市民の声を議会活動に反映させるには、広聴活動が不可欠です。現在でも、市民の皆さんの声を聴かせていただく意見交換会などを開催していますが、こういった取組みをより発展させるため、広聴活動の充実に努めることを定めました。 |
その他 |
条文の表現と実践している取組みの内容とにずれがある箇所や取組みを検証した結果、より正確な表現が必要と判断した箇所の文章や字句の整理を行いました。 |
なお、今回の検証は、条文の改正にのみ焦点を当て行ったものではなく、「政策提言の実施及び政策立案機能の強化」や「積極的な情報公開」など、条例に基づいて実施している取組みそのものの今後の在り方について検討したものです。
今回の検証により、本市議会がさらに議会改革を推し進めていくために、実践している取組みの内容を改善・拡充しながら、今後も継続していくことを、全議員で共有しました。
具体的な取組みの内容や方法について、今後さらに議論を進めていきます。