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新たに三原市重要文化財を2件指定しました

記事ID:0177653 更新日:2024年11月29日更新

 三原市教育委員会では、令和6年11月27日(水曜日)、新たに三原市重要文化財を2件指定しました。
 これで三原市内の指定文化財は300件になりました。

紙本著色小早川隆景像(しほんちゃくしょくこばやかわたかかげぞう)・
紙本墨書道号記「泰雲」(しほんぼくしょどうごうき「たいうん」)
附 毛利元徳書状(つけたり もうりもとのりしょじょう)  

 隆景像  道号記
 書状


                       ※画像は写真家・村上宏治氏撮影

 員数:(隆景像)1幅
    (道号記)1幅
    (書状) 1通
 場所:三原市円一町二丁目
 所有者:三原市
 種別:有形文化財(絵画並びに書跡)
 寸法:(隆景像)本紙 88.1センチメートル×44.0センチメートル
    (道号記)本紙 79.0センチメートル×42.5センチメートル
    (書状) 本紙 18.0センチメートル×46.2センチメートル
 概要:
 豊臣秀吉の命により、隆景の養子となった秀秋には跡継ぎがなく、慶長7(1602)年に小早川家は断絶しました。時を経て明治12(1879)年、大名としては最後の毛利家当主であった毛利元徳が、三男の三郎を当主として、小早川家を再興させました。
 毛利元徳書状によれば、この隆景像は元々毛利家所蔵で、明治13(1880)年に小早川三郎に譲渡されたものです。
 令和4年7月に小早川家の現当主から、三原市が引き継ぎました。
 この隆景像は16世紀末~17世紀初頭の頃の制作とみられる貴重な肖像画です。
 また、道号記「泰雲」は、京都にある大徳寺黄梅院の住職であった玉仲宗しゅう(おうへんに秀)が文禄3(1594)年、隆景に道号(仏道に入ってつけられた名前)の「泰雲」を与えた際に記したものです。
 箱の墨書から、隆景像と道号記は、ともに同じ箱に納められて伝わったことがわかります。

紙本金地著色護花鈴・並笛図(屏風残闕)(しほんきんじちゃくしょくごかれい・へいてきず(びょうぶざんけつ))

 護花鈴図  並笛図

 員数:(護花鈴図)1幅
    (並笛図) 1幅
 場所:三原市円一町二丁目
 所有者:三原市
 種別:有形文化財(絵画)
 寸法:(護花鈴図)本紙 135.0センチメートル×53.0センチメートル
    (並笛図) 本紙 131.5センチメートル×33.2センチメートル
 概要:
 「護花鈴図」は中国・唐時代の玄宗皇帝(げんそうこうてい)と楊貴妃(ようきひ)が、花木の枝に鈴を赤い紐でつないでかけ、それを鳴らすことで鳥が花を散らさないよう防いだという場面であり、「並笛図」は、玄宗が楊貴妃に笛を教えるという場面です。
 本作は桃山~江戸時代の狩野派の画家によって制作されたものとみられ、かつて桃山時代に三原に拠点を持っていた小早川氏の城にあった可能性があります。


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