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応急手当の基礎知識
応急手当とは
私たちの周りで突然発生するケガや病気に対して,救急隊に引き継いだり,病院へ行くまでに行う手当のことをいいます。
ケガや病気の中で最も重要なことは,心臓や呼吸が止まってしまった場合です。
その原因は,急性心筋梗塞や脳卒中であり,その他にプールで溺れる,のどに餅を詰まらせる,ケガで大出血するといったことも原因として挙げられます。
そのような時,近くに居た人ができる応急処置を「救命処置」といいます。
救命処置の重要性
救命処置を行い,社会復帰に導くための一連の行動を「救命の連鎖」といいます。
ケガや病気が発生した場合,早期認識と通報,そして一次救命処置(心肺蘇生とAED)が行われた方が,生存率や社会復帰率が高いことが分かっています。
また,「心停止の予防」として急性心筋梗塞や脳卒中にみられる初期症状に気づき,少しでも早く救急車を呼んで,病院で治療を受けることも救命の連鎖の一端となります。
人は心臓や呼吸が止まると,その後約10分の間に救命率が下がります。このような場合,一刻も早く「119番通報」をして救急隊を要請し,救命処置を受けながら病院へ搬送することが重要となります。このように,各々が役割を果たして救命のバトンを住民から救急隊へ,救急隊から医師へと繋げて行くことを,「救命のリレー」といいます。
また,早期の「119番通報」は救急隊の到着までに全国平均8.5分間かかる空白の時間に,指令センターの指示を受け,応急手当ができるだけでなく,不安な気持ちを和らげるという効果をもたらすこともあります。
突然発生するケガや病気に対応するためには,知識だけではなく,「助ける」という意識も大切で,そのためには定期的に救命講習を受講することで,知識・意識を培うことができます。
いざというとき,その救命手当を行う人こそ,その場に居合わせた「あなた」なのです。
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