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三原市イノベーションコーディネーターによる官民共創の取組を実施しています!
目次
1 イノベーションコーディネーターの概要
・市長のツアーに対する想い
・ツアーコンダクターを行う吉田氏の想い
2 イノベーションコーディネーターによる事業実績
・令和6年度
・令和5年度
3 イノベーションコーディネーターを契機とした取組例
・イノベーションツアーの開催
・市のアンテナショップ(リレーベース)を高田馬場に開設
・瀬戸内海での藻場再生の取り組み
・太陽光モビリティの活用
・職員のエンゲージメントを高める取り組み
・福祉施設との連携
・再資源化促進及びMEO対策に関する連携協定の締結
・AIコーディネーター任命
1 イノベーションコーディネーターの概要
イノベーションコーディネーター任命
三原市では、民間企業との共創によるイノベーションを通じて、業務の効率化やサービス向上を進めています。
このため、民間人材を「三原市イノベーションコーディネーター」に任命し、ポテンシャルが高く、地方創生に関心を持つ首都圏の企業や、ベンチャー・スタートアップ事業者と本市をつなげ、これら事業者との意見交換や新たなビジネスチャンスの創出を図っています。
(1)氏名 吉田 知広(よしだ かずひろ)氏
(2)所属 アビームコンサルティング株式会社
(3)任命 令和5年8月1日
(4)任期 一年毎更新(現在3期目)
(5)報酬 原則無償(交通費・宿泊費等実費支給)
市長のツアーに対する想い
三原市では、諸課題に的確に対応するための取り組みとして「デジタルプラットフォームによる共創」「イノベーションコーディネーターによる共創」「AI技術の活用」を進めています。
「デジタルプラットフォームによる共創」は、広島県の事業であるTheMeetへの参加であり、スタートアップ企業と一緒に市の課題を解決する取り組みです。
「イノベーションコーディネーターによる共創」は、アビームコンサルティング株式会社所属の吉田知広氏を令和5年8月からイノベーションコーディネーターに任命し、吉田氏の持つ豊富な知見と人脈を活用して、主に大企業の新規事業部門やスタートアップ企業との交流を通じて、行政課題の解決を目指す実験的な取り組みです。
「AI技術の活用」は、文字通りAI技術を活用して業務効率化や市民サービスの向上を図るものであり、令和7年5月からEAGLYS株式会社代表取締役社長の今林広樹氏をAIコーディネーターに任命し、AI技術の取り組みの加速化を目指しています。
これらの取り組みは、いずれも民間人材との共創を基軸としており、民間人材のスピード感や柔軟な発想に触れることで、市職員が新たな着想を得られるとともに、市外の事業者と市内の事業者との交流を通じて、新たなビジネスの機運が醸成されることを期待しています。
イノベーションコーディネーターが企画するツアーでは、行政運営の中では、なかなか出会えない企業やスタートアップ企業の皆さんの先駆的な活力を市政に活かしたいとの想いから、本市にお越しいただいた企業には、私に直接プレゼンする場をご用意し、次のアクションへの意思決定を迅速に行える体制でお迎えをしております。直ちに予算を伴う事業の実施は難しいですが、予算を伴わない実証実験については、前向きに取り組む方針です。
「地域課題の解決」「地方自治体との新たなビジネス」「地方企業との新結合」「先進的な技術・サービスの活用」など、三原市を舞台にして、新たな事業に共に挑戦しましょう!
ツアーコンダクターを行う吉田氏の想い
三原市イノベーションツアーでは、東京をはじめとした各地域で活動されている「スタートアップ企業」や「大企業の新規事業担当部署」の方々が、三原市を直接訪問し、市長や職員の皆様、商工会議所の皆様にプレゼンテーションを行い、ディスカッションを積極的に実施しています。地元企業の方々と交流頂いたり、この場をきっかけにした実証実験が行われたり、ビジネスのきっかけが提供されたりしています。
本ツアーにご参加いただく企業の皆様は、三原市の課題解決、未来を見据えた取組み等に意欲的に取り組んでいただき、大変感謝しております。
今後も、三原市”発”の、三原市”初”の、取組みが続々と実施され、三原市の市民の皆様、職員の皆様、地元企業の皆様のお役に立てる取組みが生まれていくことを願っております。
本ツアーにご興味がある「スタートアップ企業」や「大企業の新規事業担当」の方々は、ぜひ私までご連絡ください。
2 イノベーションコーディネーターによる事業実績
(過去2年度)
令和6年度
(1) 市長との意見交換 2回
(2) イノベーションツアー(首都圏企業の市訪問・意見交換)5回(17社)
※東京への市長訪問1回を含む
(3) イノベーションに関する管理職研修1回、中堅職員研修1回
(4) 各課からの相談対応(5課)
令和5年度
(1) 市長との意見交換 3回
(2) イノベーションツアー(首都圏企業の市訪問・意見交換)1回(7社)
(3) イノベーションに関する管理職研修1回、中堅職員研修1回
(4) 各課からの相談対応(8課)
3 イノベーションコーディネーターを契機とした取組例
イノベーションツアーの開催
イノベーションコーディネーターが地方創生に関心がある首都圏の企業と三原市を引き合わせるツアーをコーディネート。令和5年度から市役所で定期開催。
市のアンテナショップ(リレーベース)を高田馬場に開設
(R5.10.24オープン)
株式会社wash-plusの高田馬場店の一部に三原市の特産品を販売するスペースを設置。
首都圏での市のPR拠点を目指し、コインランドリーとのコラボレーションを実現。
株式会社wash-plus 担当者の想い
三原市イノベーションツアーでは、官民の強力な連携が生み出す可能性を肌で感じることができ、大変有意義な機会でした。
ミニアンテナショップ「リレーベース」は、弊社が東京都新宿区で経営するコインランドリーと隣接したスペースで、三原市の特産品販売・リーフレット配布を行い、三原市の魅力発信とコインランドリー認知向上の相乗効果を狙っています。
今後も三原市との連携から生まれる新たな可能性を模索してまいります。
【企業HP】https://wash-plus.co.jp/
瀬戸内海での藻場再生の取り組み
キヤノンマーケティングジャパン株式会社からのご紹介で、株式会社イノカと藻場再生の取組を実施中。
株式会社イノカ 担当者の想い
キヤノンマーケティングジャパン様のご紹介がご縁となり、瀬戸内渚フォーラムの活動をご一緒できますことを心より感謝申し上げます。
これまで幸崎町で4回実施したフィールド調査では、三原の海に豊かな海草藻場が広がっていることを確認でき、そのポテンシャルの高さを実感しております 。
私たちイノカは、生態系に関する知見を活かし、瀬戸内で年々消失している藻場の再生を目指しています 。今後は調査結果を活かした教育イベントなども企画し、三原市の素晴らしい海の価値と魅力を未来へ繋ぐお手伝いができるよう、全力で取り組んで参ります。
【企業HP】https://corp.innoqua.jp/
【瀬戸内渚フォーラム】https://setouchi.nagisa.innoqua.jp/
太陽光モビリティの活用(R7.3.2、R7.3.9、R7.4.5、R7.4.6)
株式会社Heliox(ヘリオス)の太陽光モビリティをまちづくりに活用するため、複数回(4日)の試乗会を実施。
今後、観光分野での実用を視野に検討中。
株式会社Heliox 担当者の想い
三原市様とのご縁をいただき、私たちの構想が温かく迎えられたことに心より感謝申し上げます。迅速なご判断と商工会議所、地元企業各社様との連携により、太陽光発電型モビリティの実証運行が実現しました。三原市は新しい挑戦を積極的に受け入れる姿勢が非常に印象的です。スタートアップ企業との共創を通じ、市民生活の向上を目指す柔軟性と未来志向に感銘を受けています。弊社のマイクロモビリティは太陽光発電を活用し、災害時には緊急電源としても機能する特長を持ちます。三原市とのパートナーシップを基盤に、持続可能でレジリエンスの高い地域社会のモデルを全国へ広げてまいります。
【企業HP】https://www.heliox-mobi.com/
職員のエンゲージメントを高める取り組み(R7.6.9~R7.12下旬)
三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社の組織文化醸成プログラム「ODDO」を活用して、
市職員の仕事の満足度や愛着心を高め、離職防止を図る取り組みを実験的に実施。
(総務部・経済部の66名を対象としたアンケート及び各所属での必要なアクションの実施・検証)
(↑画像をクリックするとサービス紹介サイト(外部サイト)へリンクします)
三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社 担当者の想い
2025年1月ツアーに参加、岡田市長が非常にオープンな姿勢で新しいアイディアを受け止め、その場で検討部署が決まるスピード感と柔軟な対応がとても印象的でした。また私共が提供する組織変革プログラム「ODDO(オッド)」にも共感いただき、職員の皆様が真剣に検討する姿から三原市の未来への強い意志を感じました。職員の皆様への新たな支援モデルとしてトライアルを開始しましたが、今後も三原市の活性化に寄与していきたいと考えております。
福祉施設との連携
株式会社瀬戸内ミライデザインが実施する「リサイクル着物を使用した製品の縫製業務」の委託先候補として、市内の障害者作業所を紹介。
株式会社瀬戸内ミライデザイン 担当者の想い
自社事業のエシカルファッションブランド「Re:ADY B」において、今回のイノベーションツアーでご紹介いただいたご縁をきっかけに、三原市・福山市の福祉施設4社様と協業をスタートさせていただきました。「Re:ADY B」は着物を再生したバッグや服、小物を作っていますが、一点一点質感が異なる素材となるので、難しい点も多くあります。その違いを一緒に楽しみながら、創意工夫してくださるパートナー企業様と出会うきっかけをいただけたので、とても感謝しています。
【企業HP】https://sfdesign.co.jp/
再資源化促進及びMEO対策に関する連携協定の締結(R7.7.22)
市内の古紙資源回収ボックスの認知度向上のためのMEO対策をSocialBridge株式会社とともに実施。
SocialBridge株式会社 担当者の想い
イノベーションコーディネーター吉田様のお声がけにより、若い岡田市長を筆頭に新しいチャレンジをされていく三原市の現場の方々と議論を重ねさせていただきました。資源循環の切り口でもエリアは違えど同じ課題に直面していること、当社からのご提案がお役立ちできることがわかりました。
私たちとの取り組みが三原発・市民参加型の循環経済モデルとして広がり、環境・地域経済・次世代教育の好循環へ発展することを心より期待しております。
【企業HP】https://social-bridge.net/
AIコーディネーター任命(R7.5.1)
イノベーションツアーを通じて市と関係を構築したEAGLYS株式会社の今林広樹氏を市のAIコーディネーターに任命。(詳細はデジタル化戦略課のページを参照。)
AIコーディネーターを行う今林氏の想い
三原市イノベーションツアーで拝見した、市長や職員の皆様のデジタルファーストへの積極的な姿勢と、民間企業との協働を重視するオープンな姿勢に深い感銘を受けました。当社は最新AI技術の研究開発から社会実装を専門としており、職員向けAI研修やリテラシー向上プログラムの提供を通じて、三原市の課題解決やあるべき姿に貢献したいと考えています。特に、人材育成と組織全体でのAI活用文化の醸成は、持続可能な変革の鍵となります。三原市の「発」と「初」の取組みを技術面から支援し、機運の醸成、その持続可能性にむけた貢献を重ねてまいりたいと思います。