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職員経験談 技術職(社会人採用)2年目(土木管理課) 篠崎さん(平成22年度)
篠崎 健
平成21年度入庁
土木管理課
私は,高校,大学と土木を専門に学び,測量や設計の仕事に就きたいと考え,民間の土木コンサルタント会社へ就職しました。
そこでは,主に公共事業を対象とした道路や橋などの現場を担当し,三原市が発注した事業も手がけていました。
しかし,公共事業が目に見えて減ってきたことに加え,結婚を期に将来のことを考えた結果,公務員としての再就職を目指すことにしました。自治体のホームページなどを細かくチェックしていると三原市で自分の条件にあった募集があることに気づきました。
専門試験は普段の業務で実践しているので不安はありませんでしたが,教養試験は参考書で勉強しました。社会人の経験から,人と話すことは苦ではありませんでしたが,面接試験の時に,面接官の方が世間話などリラックスできる雰囲気をつくってくださったので気持ち良く面接できたことが忘れられません。
社会人技師として採用されたことで,即戦力としてのプレッシャーも実際あります。民間との違いとしては,組織の大きさが印象的でした。
私が勤めた民間会社は50人程度の規模で,一声かければ全員に意思が伝わったのですが,市役所は全体で約千人の職場なので,自分の考えなどが伝わりにくい感覚があります。また書類の多さはすごいですね。
民間だと紙一枚でもすぐ経費の話になるので,なるべく口頭ですませますが,市役所では仕事の性質上,書類で残す必要があるのである程度やむを得ないことも分かりました。
また,住民との折衝の場面が増えました。以前は受注者として現場で苦情等を取り次ぐ程度でしたが,今は発注者として責任を持って回答する必要があり,地域の実情などへの配慮を心がけています。
今の仕事は道路等の修繕に伴う設計や工事発注ですが,年々修繕件数は増えるばかりなので,昼間は現場へ行き,帰ってから夜,事務を行う毎日です。
三原市を3つの地域に分けて2人1班で担当しており,最初の年はパートナーの方がいろいろ教えてくださったので,すんなり仕事に溶け込めたように思います。
私は民間時代と公務員になってからは立場が真反対(発注側と受注側)になったので,業者の方の気持ちが分かることが自分の最大の特徴だと思っています。民間経験を忘れることなく,また業者の方々と今後も対等に話せるよう,今後も資格取得などに積極的に取り組み,自分を磨き続けようと思っています。
なお,公務員になったことで一番喜んでくれたのは妻です。実際,私の場合は給与面が良くなり,人生設計も立てやすくなりました。今は東広島市から電車で通っているので,平日は時間的な余裕があまりありませんが,土日は夫婦の時間を大切にしています。