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わたしの想い出19 久井の牛市

記事ID:0002870 更新日:2014年4月1日更新
久井の牛市
~お祭り騒ぎの交易の場~ 
牛市開催時には、仮設の小屋が建てられた牛市のにぎわいを再現する久井ウッシッシ祭
▲牛市の開催時には、仮設の小屋が建てられた▲牛市のにぎわいを再現する、久井ウッシッシ祭
 
門田義道さん
門田 義道さん
(久井町江木)
「江木地区には、競馬場もあったんですよ」
 久井町で伝統的に開催されていた牛市は、当時の人々にとって、一年に何回かの盛大な催しでした。「牛市が始まると学校から走って帰るほど、お祭り気分でうきうきしていました。いつもは静かな農村に、突然たくさんの人や牛が集まりはじめ、稲生神社の参道には露天商が並びました。サーカスやへびつかい使いの見学など、めずらしい遊びがとても楽しかったです」と子どもの頃の想い出を語るのは、久井町江木に在住の門田義道さん。

 門田さんの自宅は、ふだんは農家でしたが、牛市の開催時には、牛馬商の宿となっていました。市が始まる前の準備にも余念がなく、特別に料理を作ったり、障子や畳を新しくしたり、牛を入れるための仮設小屋を作ったり、多いときは、60~70人の牛馬商が泊まっていました。また牛は200頭ほどもいて、井戸の水がなくなってしまうこともありました。

 「牛市は、多くの人と交流ができる機会でもありました。今は少子化の時代ですが、子ども同士の交流ができる機会を増やしてあげたいですね」と語ってくれました。


 久井の牛市は、昭和30年頃に幕を閉じてしまいましたが、かつてのにぎわいを再現しようと平成11年より、久井ウッシッシ祭が開催されています。今年は第6回目で、10月15日に開催されます。

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