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わたしの想い出11 はだか祭

記事ID:0002873 更新日:2014年4月1日更新
はだか祭
~ 福を呼び込む奪い合い ~ 
昭和51年のはだか祭現在のはだか祭
▲昭和51年、雪が降る中
行われたはだか祭
▲現在は、参加者も増え、伝統行事
として継承されている
 
大町 稔さん
大町 稔さん
(久井町江木)
 「川で身体を清めた後、サラシが凍ってしまうほど寒かった年もありました」
 毎年2月、久井稲生神社では、はだか祭が開催されます。サラシを巻いたはだか衆が、福木を手にするために、熱くぶつかり合います。
 「不思議ですね。取ろうと思ったら取れない、自然に手に入るものなのです」と語るのは、3度福木を取った経験のある大町稔さん。現在は81歳になります。福木をにぎったら、とにかく逃げなければなりません。大町さんは、追いかけてくる男たちを振り切って、裏山に逃げたこともあり、神社の階段は、7つとばしに下りないとつかまってしまうといいます。
 2月といえば、1年のうち最も寒い頃です。しかし、福木の奪い合いがはじまってしまえば、寒さも忘れます。肌と肌が擦れないように、バケツで水がかけられますが、それもすぐに湯気となるほどの熱気です。
 大正8年に始まって以来、やり方はほとんど変わらないはだか祭ですが、参加者は増えました。近年は、外国人も参加しています。「いろいろな人に参加してもらって、祭りをもっと盛り上げ、地域の行事として、いつまでも継承していきたい」と語る、大町さん。現在でも、福品となる米俵をわらで編むなど、祭りに関わり続けています。

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