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第5回三原市立学校適正配置検討懇話会

記事ID:0001748 更新日:2014年2月17日更新

 「三原市立学校適正配置検討懇話会」の第5回会議が平成19年12月18日に開催されました。
 7月にから開催してきた懇話会ですが,報告書(案)の最終的な校正も終了し,小原会長から植木教育長に報告書が提出されました。

第5回懇話会の概要

【議題】

(1)報告書(案)の修正箇所確認等について

会長
 前回11月28日に開催した第4回懇話会の意見について,懇話会終了後第3回ワーキング会議を開き,字句等の修正をし,その後12月4日に事務局と擦りあわせを行った。委員の皆さんにご確認をいただきたい。それでは事務局から修正箇所についての説明をお願いする。

○事務局から,第4回懇話会を受けての修正事項について説明
 市民アンケートの数値を,前回(平成15年度)の報告書の様式に合わせ,小数点第2位から第1位にまるめ,再度数値の見直しをしたところ,報告書の9,10ページに訂正が生じたので訂正した。

○「第3章 三原市における学校適正配置にむけての提言」について

III-2-(4)について

  • 「コミュニケーション力」を「人間力」という表現に修正している点を含め,この文章について,ご意見をいただきたい。
  •  「人間力」について説明がされているか。
  • 同項目の2段落目に「このような公共心や社会常識,社会性や道徳性,自律心や忍耐力,コミュニケーション力などの普遍的な資質を身につけた人間力・・・・」という表現を用い,「資質を包括した力」を人間力としている。
  • (ワーキング部会内でも)よく検討したが,適当な表現ではないか。
  •  内閣府が作った(「人間力戦略会議報告書」(平成15年4月)の中での)「人間力」の定義によると,社会性を備え,自立した個人として生きていくための総合的な力と述べられている。その点から考えると適当な表現ではないか。

○「第2章 アンケート結果から見る市民の意識」について

II-1-(3)について

  •   「三原市における学校教育は,学校が拠点となりながらも,・・・」の「拠点」について,場所を指しているのか責任を指しているのか曖昧である。「家庭や地域が学校をサポートする。」のような表現にしたほうが明確になるのではないか。
  •  この表現は,義務教育の中心は学校であっても,すべての責任を学校が負うわけではなく,家庭や地域の協力も欠かせないという意味で使っている。
  •  地域の教育とは具体的にどんなものがあるのか。
  • この章でいう「地域コミュニティ」とは,学校を中心とした学校教育で,家庭・地域と一体となって教育するさまを,地域コミュニティという言葉で表現している。したがって,地域教育とは,社会教育を指すのでなく,家庭・地域が学校をサポートしていくことを意味している。
  • 地域コミュニティについては,現在中学2年生に導入している職場体験や危機管理への対応の点で非常に価値がある。職場体験は,ある中学校では5日間,地域の事業所へ受け入れをお願いし,引き受けてもらっている。また,不審者についても,地域の保護者などからの情報を受けて,情報網を構築している。

※その他,語句の略称の記述などについて指摘があった。

(2)報告書の提出

小原会長(左)から,植木教育長(手前右)に,報告書が提出されました。

会長
今回が最後の懇話会になるので,各委員の皆さんに感想や注文を述べてもらいたい。

  • 小学校のPTA会長などから意見も聞いたが,複式学級のある学校では,それぞれ良い授業をしてもらっている。しかし,やはり複式学級は先生方の負担も大きく,できれば避けたいという意見もある。今後具体的になると思うが,小中一貫校や幼稚園,高校を含めた一貫校も視野に入れて考えていただきたい。
  • 適正配置については,効率的側面からだけで考えてはいけない。ある程度の規模で子どもを育てていくことが必要だが,統合ありきではなく,子どもを中心とした教育内容の充実を追求する施策を模索してもらいたい。この度の報告書は時機を得た報告になっていると思う。
  • 地域を代表して委員に就任した。町内会連合会の中では,学校だけに任せて子どもの育成はできないのではないかという話も出ている。市民アンケートでも,小規模校の長所でもある,目が行き届くことを望む意見が多かった。具体的には子どもの安全を含めた環境づくりのための適正配置にしてもらいたい。
  • めざす子ども像について最初に色々意見を出した。今の子どもの将来は,職業も多様化しているので,個々が自由に選択すれば良いというのが基本であるが,今の日本では,また,三原市では,子どもにどう育って欲しいのかという大きな目標が必要な気がしている。多くの子どもが目標を持てず,そのため学校教育が混乱し,独善的な親も増えているのではないか。
  • 保護者の立場で参加した。就学前の子については,将来が不安である。また,中学生については,学校の先生方に非常勤が多い点に不安を感じている。
  • 市民アンケートでは,小規模校の住民ほど学校統合に対する反対が多いことが分かったが,小規模校の保護者の立場からいうと保護者の多い学校はうらやましいし,心強い。地域と小学校とはつながりが強いので,統廃合になっても地域と子どもたちとのつながりを保てるようにしてほしい。また,子どもの安全面や廃校跡地についても十分な検討・協力をお願いし,子どもたちが楽しい学校生活を送ることができるよう配慮されたい。
  • 適正配置は総論賛成,各論反対で,実際自分の地域に持ち込まれたときに問題になる。従って,ゆっくり時間をかけて地域とのコンセンサスを取ってもらいたい。入学0名になる学校もあると聞いているので,優先順位を決めて取り組んでもらいたい。小規模中学校で課題となるのは,クラブ活動や社会性の育成である。もう少し人数がいればと思う。
  • たいへん勉強になった。特に市民アンケートからは深く考えさせられた。市町合併でさらに小規模小学校数は増え,隣接校選択制度により,来年度は入学式ができない学校もあるようだ。そんなこともあり,懇話会では急進的な発言もしたが,地域の人と保護者の思いが交錯するような激動の中にあると感じている。
  • 市民アンケートの結果から,本音と建前がぶつかり合っていることを感じている。子どもには多くの子どもたちの中で切磋琢磨し,色々な目線を持って欲しいと思うと同時に,自分の地域の廃校については反対を唱える。このような中で統廃合を進めるためには粘り強い話し合いが必要であろうと思う。また,今回の報告書に用いられた「人間力」という言葉は良い言葉だと思うが,この人間力を育成するカリキュラムや体制作りについて研究が必要となるのではないか。流暢に話すことが大事なのではなく,人の話を理解し適切な答えを返すことが大事で,根底には愛情が必要になる。この愛情を育てるためにさまざまな体験が必要になる。今後の地域を含めた体制作りに期待したい。

会長

 世の中や社会に尽くすために学校教育があり,そのための具体的な志が必要とされている時代ではないかと感じる。
 この報告書で最も留意した点は,行政のためでも,学校のためでもなく,三原市の子どものための報告書とすることであった。家庭教育力や地域力が低下し,予算的にも厳しい状況で,子どもの数も減っている。こんな時だからこそ知恵が出せるのではないか。今までも復活・再生したのはそんな物語を作ってきたからである。しっかりした物語を作りたかったが,時間不足だったことは否めない。この点で市民アンケート分析や子どもの将来像などについてもう少し深い議論ができたら良かったと思うが,方向性は示せたのではないか。義務教育は三原で受けたいと言われるようになることを期待している。 

 

 


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